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コラムColumn

つぶやき 角 昌晃

 2007年〜2010年のつぶやきです。

勤務体制の変更に伴って

三月より勤務体制が変更となり、それを言い訳に更新が滞っていました。
気付けば五月の連休も終わりもう衣替えの時期ではありませんか!

勤務体制の変更とは私が大田姫野クリニックを、竹田医師が出雲の姫野クリニックの担当になったことです。これも流動的ではありますがそれでも変更は変更、毎日大田勤務となりハードといえばハードです。
さらに月、水どちらかは島根大学へ赴き手術のお手伝いをして、入院患者さんの様子や透析室を覗きに行ったりするかと思えば、金曜日には松江腎クリニックの夜間透析のお手伝いに出没したりと、ちょろちょろ動き回っています。

ちょっと出雲とは疎遠になってしまいましたがカンファレンスには出席してスタッフには顔を忘れられないようにしています。
でも患者さんと会う機会は無いのでもうすでに忘れられたかもしれません・・・。

180名以上の患者さんを把握するのは所詮物理的に無理ですので、やっと分担主治医制に向けて体制作りが始まったということになります。
もう2,3年のうちにはきちんとした体制を整えたいと思っています。

出雲と大田を分担したことでデーターチェックや回診がゆっくりできるというメリットが生まれ喜んでいます。
さらに検査結果は診察室で説明するという、透析患者以外では当たり前だけれど実際の現場では行われなかった、行えなかったことが実践できるようになり、ベッドサイドで隣の患者に内容が筒抜けだった説明方法から脱却してプライバシーの保護もできるようになり、また少し踏み込んだ話もできるようになって良いことだなと実感しています。

しかし、残念ながらいまだに一部の患者には穿刺を早くして欲しいからとか、帰りの時間のことが気になり気もそぞろの方がいますが、この方達は一体何をしに病院に通っているのでしょう。自分の体の状態が気にならないのでしょうか。

透析はただの治療法です。(適正に行われていることが前提ですが)
風邪や糖尿病などで病院を受診すればまず問診、診察を受け、必要があれば検査にまわり、その結果を聞いて注射や内服、あるいは手術などの治療を受けるのが一般的です。病気が長引いても基本的にこのパターンでしょう。
ところが大部分の透析患者ではこの流れには沿ってはいませんし、そうしようと思えば膨大な時間が必要で実践的ではありません。
患者は診察室を素通りして遅ければ1時間位の穿刺順番を待ち、流れ作業のように透析を受けて帰宅するという繰り返しで、医師の回診はひどいところでは月に一回程度。
次第に患者も医者達も無感覚となり、とりあえず治療だけは始めておいて結果は後で説明するという透析治療独特の治療パターンが形成されていきます。

慣れとは恐ろしいものです。
透析をしていないときの自己管理の結果や、透析がしっかり行われているかどうかの結果、すなわち血液検査の結果であるとか、合併症の発見のための心機能評価やCTなどの結果も重要であり知っておく必要があることを何故理解できないのでしょう。ベッドサイドで寝転がりながら結果を聞くだけで良いのでしょうか。

私は当たり前の、普通の病院を目指しているだけです。
患者は病気を治療しに病院に来るわけであって、遊びに来てもらっているわけではありません。自己管理が必要ですし社会人として守らなければならないルールもあります。
慢性疾患との向き合いは、個々の人格が試されているといってもいいでしょう。
医療者も含め、どうか無感覚にならないでいただきたいものです。
繰り返し患者の自立に向けて少しでも良い体制作りができればと思う次第です。


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